一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》
「……………行くぞ」
それは、蓮さんの一言から始まった。
「…えっ?」
行くって何処へ…?突然どうしたんだろう。
蓮さんは戸惑うあたしを無視して、パジャマを着たままのあたしに近付いてくる。
「……着替えろ」
「ぶふっ!?」
蓮さんはリュックをあたしに向かって投げた。それが見事に顔面ストライク。
「…痛いよ蓮さん…」
「……あ…悪い…」
一番被害の酷かった鼻をさすった。痛いの痛いの飛んでけ〜っ…。
それにしても…「あ…」って…。蓮さんも予定外だったんだろう。瞬発力が無いあたしが悪いのかな…。