一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》


「…うー…奥の手だ」


とか言ってるけど、毎朝使ってる。


そーっと蓮さーんの首筋を撫でた。蓮さんは首が弱い。蓮さんと暮らしているうちに見つけた弱点だ。


「…っ!?……」


バサバサバサッ


「…はぁっ……はぁっ…」

この通り小さな悲鳴と共に飛び起きた。息を切らしてあたしを睨みつける。


「…夢月……お前……」

「はーいご飯だよ!」

あたしはご飯をよそって机に並べた。


「……お前には敵わないよ」


蓮さんは深いため息をついて机の前に座った。


何だかんだで蓮さんは優しい。






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