君を忘れない
第一章 ええねん(小山真一)

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うちのサークルには毎週飲み会がある。

1年の頃はただ純粋に行きたいときに行き、楽しくてしょうがなかった。

だから、サークルを運営するようになってもサークルに残り会長までなった。

全てが楽しいことだけで進むと思ってた。



いざ会長になると、楽しいこともあるけど、それ以上に面倒くさいことが多かった。

この飲み会が最大と言ってもいいだろう。

会長と副会長がいなかったり、運営する学年が少なかったり、毎週のように文句を言う先輩が必ず一人はいる。

文句ならまだしも説教までしやがる先輩もいる。

最近はあまりないが、OBも説教してくるときもあった·····

やってみると面倒くさいことばかりだ。





「あぁ、無理すんな。

無理すんな。

別に嫌だったら飲まなくていいから」


まただ···


とらひめなつき


『なつき』という響きに容姿を見れば女のようだ。


虎姫夏輝


れっきとした男である。



この先輩は、サークルでデカい顔している先輩たちと考えが違う。

飲み会も無理して来なくていいと言う。



しかし、考えが違うということもあり、この先輩の言うことを実践したり仲良くすると、デカい顔している先輩たちからいい風には思われない。

いや、確実にいい印象には思われない。



1年の時は仲が良かった。

この人の考えが好きだったから、サークルが楽しかったというのもある。

いい先輩だと思った。

けど、実際は何もしてくれない。大事なところで助けてくれない。

あの時もそうだ。

サークルを運営する側になって変わってしまったんだ。
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