君を忘れない
-13-
待ち合わせの千葉駅には少し遅れて着いた。
千葉駅としか伝えておらず、改札の前に行っても二人がいないのは僕たちよりも遅れているのか、別の場所で待っているのかどちらか分からなかった。
「ちょっと、電話してみるわ」
その時、僕の視界に四盛と小山が入ってきた。
「なんだ、もしかしたら同じ電車だったかもな」
「そうかもしれないですね」
四人揃ったのならここでうだうだしていたら時間が勿体ないので、早速、内房線乗り場へと歩き出す。
「トラさん、緊張しているでしょ?」
四盛がにやにやと笑いながらこちらを見て話しかけてきた。
「別に自分のやりたいことをやるだけだから、緊張なんてしてないよ」
とは言ったものの、実はかなり緊張しているのだが、考えてみれば当たり前なのかもしれない。
友達同士のカラオケとは違い、全くの赤の他人の前で歌うのだ。
舞台でもなければ、駅前の路上などでもない。
ましてや、いつも歌っていたスーパーでもない。
電車という、歌うこととは全く関係のない、新しいステージというふうに考えると、また余計に緊張してきてしまう。
僕は小心者だ。
自分一人では恥ずかしくて何もできない。
ましてや、こんな電車ライブなどというものなど、絶対にやろうとも思わないだろう。
だけど、周りの最高の友達たちのおかげで、小心者の僕は色々なことができるようになった。
いや、今でも一人ではできないかもしれない。
けど、一緒にいてくれれば大抵のバカはできるようになったつもりだ。
最高の友達の一人・・・
これは、そいつのための恩返しでもあるのかもしれない。
千葉駅としか伝えておらず、改札の前に行っても二人がいないのは僕たちよりも遅れているのか、別の場所で待っているのかどちらか分からなかった。
「ちょっと、電話してみるわ」
その時、僕の視界に四盛と小山が入ってきた。
「なんだ、もしかしたら同じ電車だったかもな」
「そうかもしれないですね」
四人揃ったのならここでうだうだしていたら時間が勿体ないので、早速、内房線乗り場へと歩き出す。
「トラさん、緊張しているでしょ?」
四盛がにやにやと笑いながらこちらを見て話しかけてきた。
「別に自分のやりたいことをやるだけだから、緊張なんてしてないよ」
とは言ったものの、実はかなり緊張しているのだが、考えてみれば当たり前なのかもしれない。
友達同士のカラオケとは違い、全くの赤の他人の前で歌うのだ。
舞台でもなければ、駅前の路上などでもない。
ましてや、いつも歌っていたスーパーでもない。
電車という、歌うこととは全く関係のない、新しいステージというふうに考えると、また余計に緊張してきてしまう。
僕は小心者だ。
自分一人では恥ずかしくて何もできない。
ましてや、こんな電車ライブなどというものなど、絶対にやろうとも思わないだろう。
だけど、周りの最高の友達たちのおかげで、小心者の僕は色々なことができるようになった。
いや、今でも一人ではできないかもしれない。
けど、一緒にいてくれれば大抵のバカはできるようになったつもりだ。
最高の友達の一人・・・
これは、そいつのための恩返しでもあるのかもしれない。