君を忘れない
-2-
いつもは原付でサークルに行くのだが、今日は久しぶりに電車で向かっている。
授業が終わり、正門のところで永山美波を見かけてサークルに誘ったのだ。
こちらから誘っておいて、折角来てくれるのに僕が原付で向かって、美波一人で来てくれというのはあまりにも自分勝手な行動のような気がした。
「別に私に気を使わなくても、原付で行ってよかったんですよ」
その考えを見透かしているように、少しだけからかっているかのように言われてしまった。
美波は年下だがどこか大人び雰囲気を持っていて、僕のこういった行動などお見通しというような感じだ。
「今、エンジンオイルがないんだよ」
「ふうん」
適当に誤魔化してみたが、明らかにばれているのはその表情を見ればすぐに分かった。
授業が終わり、正門のところで永山美波を見かけてサークルに誘ったのだ。
こちらから誘っておいて、折角来てくれるのに僕が原付で向かって、美波一人で来てくれというのはあまりにも自分勝手な行動のような気がした。
「別に私に気を使わなくても、原付で行ってよかったんですよ」
その考えを見透かしているように、少しだけからかっているかのように言われてしまった。
美波は年下だがどこか大人び雰囲気を持っていて、僕のこういった行動などお見通しというような感じだ。
「今、エンジンオイルがないんだよ」
「ふうん」
適当に誤魔化してみたが、明らかにばれているのはその表情を見ればすぐに分かった。