君を忘れない
大学に入ってからはサークルに入り、色々なマラソン大会に出たり、サークルのメンバーで駅伝大会にも出た。
みんな走ることが大好きだったし、何よりも兄貴の存在が大きくなく、初めて兄貴という重い十字架を背負うことのない環境に身を置けた。
あのときは、五日後のマラソン大会の最後の調整で軽く走るだけだった。
確かに四月からは右膝に違和感があった。
怪我をしたわけでもないし、痛みがあるわけでもないのだが、どこか自分の膝じゃないような感覚だった。
最初は就活であまり走れなくなったから、走りこみ不足だと思っていた。
現にしばらくしたら、その違和感はなくなった。
しかし、それからは違和感があったり、なかったりの繰り返しで、気持ちが悪い感覚だった。
違和感がある日は右膝を触っては、自分の膝だということを確かめる日々が続いた。
そして、あの日・・・
二千mを走ったところで、違和感どころか右膝の感覚が無くなった。
さっきみたいな感じで、走っていたぶん派手に転んだ。
立とうとしても右膝が全く言うことを聞いてくれず立てない。
それを見たサークルの後輩がただ事ではないと、競技場の係の人を呼び、病院へと搬送された。
みんな走ることが大好きだったし、何よりも兄貴の存在が大きくなく、初めて兄貴という重い十字架を背負うことのない環境に身を置けた。
あのときは、五日後のマラソン大会の最後の調整で軽く走るだけだった。
確かに四月からは右膝に違和感があった。
怪我をしたわけでもないし、痛みがあるわけでもないのだが、どこか自分の膝じゃないような感覚だった。
最初は就活であまり走れなくなったから、走りこみ不足だと思っていた。
現にしばらくしたら、その違和感はなくなった。
しかし、それからは違和感があったり、なかったりの繰り返しで、気持ちが悪い感覚だった。
違和感がある日は右膝を触っては、自分の膝だということを確かめる日々が続いた。
そして、あの日・・・
二千mを走ったところで、違和感どころか右膝の感覚が無くなった。
さっきみたいな感じで、走っていたぶん派手に転んだ。
立とうとしても右膝が全く言うことを聞いてくれず立てない。
それを見たサークルの後輩がただ事ではないと、競技場の係の人を呼び、病院へと搬送された。