もしも彼が。
「こんなことしにきたんじゃない!」
「ごめん…」
無理矢理突き飛ばすことだって出来たはず。
でもなんで受け入れていた自分がいたんだろう。
「あのさ、もうさっきみたいなことしないからさ…中で少し話さねぇ?」
私より年上のはずの侑摩の目が
うるうると見つめてくる。
「なぁ、だめ?」
「えっとー…い、いいよ?」
「まじ?」
「うん」
「やった!ほら靴脱いで!」
しょぼくれていたはずの彼はすっかり元の侑摩に戻っていた。
「ふふっ」
「ん?」
「何でもないよ」
侑摩って以外と単純かも。
それに態度に出やすいタイプかも。