もしも彼が。
「俺だけど」
《あ、俺海登》
「何?」
《そっち、皆で行っていい?》
「はぁ?」
《新しい曲皆で作る企画決まったんだって》
めんどくせぇ企画作りやがって。
「俺、パス。適当にやっといて」
《無理だよ。もうエレベーター乗ったから》
「は?まじ?」
《まじ。通路見てて。じゃ》
一方的すぎる電話。
「ったく、海登のやつ」
通路を見つめていると
見慣れた姿の3人がいた。
「よ、昨日ぶりー」
「海登、お前なぁ」
「まぁまぁ、喧嘩やめよーねー」
海登と俺の間に入ってきた蓮矢。
「おい、蓮矢。俺はやんねーからな」
「侑摩、全員じゃないと意味ないんだぞ?」
「そーそー、侑摩だけパスするなんて駄目だかんねー」
郁夜が蓮矢の言葉に付け足す。
「うっせー、帰れ」
「無理♪」
「入るぞー」
「邪魔するー」
「おい、勝手に入るんじゃねぇよ」
いつもこんな感じだけど
今日は魅咲が来たからあんまし入れたくはなかった。