もしも彼が。
突然の告白
【魅咲side】
どうしよう。
また、また会える。
「あ、でもまたキスされたらどうしよう…」
「姉貴、誰にキスされたって?」
「は、は?」
いつの間に入ってきたのか、弘樹が私の部屋にいた。
それにベッドの上に。
「い、いつ入って?」
「ピンクのピン、あたりからかな」
「な、何でっ…ノ、ノックしないの!?」
「しましたー。気づかなかったの姉貴だろ?」
う、嘘!
気づかないなんて、あり得ない!
「彼氏、出来たんだ?」
ニヤニヤしながら近づいて来る弘樹。
「で、出来てたら?」
ピクリと弘樹の眉が動く。
「んーとりあえず、潰す♪」
「つ、潰す!?」
何てこと!
私一生彼氏出来ないじゃん!
「ま、俺が認めた相手じゃなかったから無理だかんね」
「好きな人ぐらい自分で決めるもん!」
「姉貴は知らないのか…」
「何、を?」
「俺たちの関係。」
関係?
姉弟でしょ?
「ま、まさか…」
ドラマみたいに血が繋がってないとか?
「嘘っ…嘘でしょ?ねぇ…弘、弘樹?」
何も話さない弘樹。
やだ…
どうせ、また嘘なんでしょ?
笑って、嘘に決まってんだろ、って言って。
「言ってよ!嘘って…笑ってっ…言って!」
「聞いちまったんだよ!親父と、母さんが言ってたんだ!」