もしも彼が。
「苦しいよ…侑摩ぁ…」
自然に出た名前。
♪~~~
自然にかける電話。
《魅咲?また何か忘れ物あるの?》
クスクス笑う彼。
私は侑摩に電話をかけていた。
《魅咲ー?イタ電?》
「っ…けて」
《ん?》
「助け、て…苦しいっ、」
《魅咲?どうした?》
優しい侑摩の声が。
《魅咲っ?なぁ、どうしたっ?》
心配してくれている彼に、
「会い、たいっ…会いたいよっ…」
絞り出した声は、
《分かった。今から行く。》
彼に届いていた。