もしも彼が。
服装なんてどうでもいいや。
適当に取ったミニスカ。たまたまお気に入りなやつだ。
「メイク…いつも通りでいいか。」
なんの変化のない私。
いつも通りに階段を下りる。
「あれ、姉貴。」
「あ、おはよう。弘樹。」
「デート?」
「んなわけないじゃん」
「彼氏いないもんなぁー、当たり前か。」
いつも通り姉の私をからかう弟の弘樹。
「失礼なっ、今作んないだけで作ろうと思えばすぐできちゃうんだから」
意地悪を言う弘樹は、こー見えて実は優しいんだよね。
「じゃ、行ってくるから」
「おぉ、車に轢かれんなよー。バカ姉貴ー」
こんな事を言って心配してくれる。