もしも彼が。
「やっぱやめた」
「え?」
「相手が少しでも嫌がってんだからね、俺、そうゆうの萎える」
「なッ…萎え…」
ギシっと音を立てて離れた2人の距離が少しずつ離れてゆく。
触れられていたときは嫌って程離れたかった。
でも彼の温もりが無くなってしまうと急に寂しくなってしまった。
「魅咲から誘ってくれるまで我慢するから。」
私の髪の毛にチュッと音を立ててキスをする。
その仕草にキュンと心が音を立てた。
い、いけないっ!
「我慢するとかすっごく偉いでしょ?」
「うん?…うん」
何となく相槌を打つと
「だよねー、我慢出来てたらご褒美ちょーだいね」
ご褒美?
何してあげればいいの?