もしも彼が。

「やっぱやめた」

「え?」

「相手が少しでも嫌がってんだからね、俺、そうゆうの萎える」

「なッ…萎え…」


ギシっと音を立てて離れた2人の距離が少しずつ離れてゆく。

触れられていたときは嫌って程離れたかった。

でも彼の温もりが無くなってしまうと急に寂しくなってしまった。


「魅咲から誘ってくれるまで我慢するから。」


私の髪の毛にチュッと音を立ててキスをする。

その仕草にキュンと心が音を立てた。


い、いけないっ!


「我慢するとかすっごく偉いでしょ?」

「うん?…うん」


何となく相槌を打つと


「だよねー、我慢出来てたらご褒美ちょーだいね」


ご褒美?

何してあげればいいの?




< 47 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop