もうひとつの秘密のフィアンセ☆



「ま、愛美?」


あぶね~。


事故りそうになったよ。

慌ててハンドルを握り直し、チラッと目を向けた。


「だから、無理矢理ついて来たんだよ。ねえ竜二…」


「な、何?」


情けなくも、心臓がバクバクしてくる。


「竜二はそんな事ないよね?私に、冷たくなんてしないよね?」


「そんな事、するわけないだろ…」


ヤバイ。


今すぐ車を停めたい。


そんな衝動にかられていたら、無常にも、待ち合わせ先のクラブに着いてしまった。




< 72 / 153 >

この作品をシェア

pagetop