もうひとつの秘密のフィアンセ☆



あ~あ・・・。


こういう時って、何で早く着くんだろう。


ため息交じりで車を停めると、愛美は少し恥ずかしそうに降りていった。


ちょっとくらい、キスしたかったな・・・。


愛美の側へ駆け寄り、手を握ろうとした瞬間、


「忘れ物した!!」


思い出した様に、愛美が叫んだ。


「携帯、忘れちゃった。取りに戻るから、先行ってて」


「え~?携帯なんていらないだろ?」


オレといるのに、何で電話がいるんだよ。


ふて腐れたオレにはお構いなしに、愛美は車へと走って行った。




< 73 / 153 >

この作品をシェア

pagetop