先生に届くまで
どうしよう。
なんて言えばいいのかな。

中田「野上?帰りたくないなら後少しだけいる?」

桜「えっ?いいんですか?」

中田「いいよ。最初から素直に言わなきゃわかんないよ?あ、でも立場上俺先生だから遅くなるとまずいから後少しな?」

桜「はい。無理言ってすみません。」

やったぁ!
先生って優しいんだな。

夜景を見ながら時間は過ぎていく。

中田「明日から学校生活頑張れよ!」

先生は私の目を見て笑いかけてくれている。

桜「はい!恋に勉強頑張ります!」

あ、恋に!なんて余計な事言っちゃった。

中田「はは。恋が八割だろ?いいなー。俺も戻りてー!」

先生の高校時代かー。
どんな感じだったんだろう。

桜「先生の高校時代ってどんな感じだったんですか?」


中田「俺だって普通の高校生だったよ。恋もしたし。勉強もしたし。」

そりゃそうだよね。
先生モテただろうなー。

桜「先生モテモテだったんじゃないんですか?」

中田「いや?全然?」

意外な答えにびっくりした。
絶対モテると思うのにな。隠しているのかな?

中田「あ、時間遅くなるな。送っていくよ。」

桜「はい。お願いします。先生?」

中田「ん?もう帰りたくない。なんてダメだぞ。」

桜「いや。あの....またここに連れてきてください!!」

きっと私の顔は真っ赤だろう。
勇気を出して言ってしまった。

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