先生に届くまで
中田「ん?なにもなってないな。頭強く打ったか?」

先生は優しく私のおでこに触れる。
先生の触るところが熱くなる。


桜「先生。だ、大丈夫です...。」

中田「こんな少し触れただけなのに、もう顔が赤いなんて可愛いやつ。」

先生からそんな言葉が聞けるとは思ってなかった。

桜「えっ?先生?」

中田「いや。野上はすぐ顔に出るから何を思っているかなんてすぐわかるよ?」

先生が微笑みながら私のおでこをナデナデする。
私は恥ずかしくなって下をむく。

桜「そ、うですか...ごめんなさい。」

中田「いや。あやまらなくてもいいよ。ただ新鮮な反応だから面白くてつい。」

先生の手が離れる。
ドキドキしすぎてやばいよー。

中田「今日は寄り道しないけど、送っていくよ。2日連続送っていくなんて前代未聞だよ。はは」

そっか。そりゃそうだよね。生徒と車でなんてのも珍しい事だし。
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