不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
黒くて綺麗な長い髪を二つに結んでいる女子生徒。
後ろ姿は華奢で、キョロキョロと辺りを見渡して保健の先生を探しているみたい。
その時、気配に気付いたのか、女の子があたしと流星のいるベッドに視線を向けた。
あれっ……?あの子って……――。
「……――杏(あん)ちゃん?」
「花音……ちゃん?」
「やっぱり、杏ちゃんだ!!久しぶり!!」
声の主は隣のクラスの山口杏ちゃんで。
あたしは迷うことなくカーテンを開けて、杏ちゃんに駆け寄った。