不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「……つーか、幼なじみだって思ってんのは、花音だけだから」


「えっ……?」


智也は冷えたミネラルウォーターをゴクゴクと飲んだ後、ペットボトルをテーブルの上に乱暴に置く。


そして、あたしを真っ正面から見つめた。


「智也……?どうしたの?あっ!っていうか、話ってなに?」


智也の視線がちょっぴり怖い。


部屋の中に広がるおかしな雰囲気に、何故か不快な音を立てる心臓。


いつもはこんな雰囲気になることなんてないのに。


智也の家に遊びに行った時も、うちに智也が遊びに来た時も。


部屋の中は笑い声で溢れているはずなのに。



今までもこれからも……ずっとそうだと思ってたのに。

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