不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「じ、実はね……ちょっとトイレ行きたくて。もう我慢できないから行ってくるね!!」
頭の中に警告音が鳴り響く。
このままじゃ、誤魔化しきれない。
あたしは流星にニコリと笑い掛けると、繋がれていた手をそっと解いた。
流星は黙ってあたしを見つめている。
おかしいって気付かれたかな……?
流星の茶色い瞳は何もかも見透かしているようで。
「ちょっと待ってて!!」
あたしはそのまま流星に背中を向けて勢いよく走りだした。