不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「ねぇ、ケント君。あたし達にできることってない?」
「まずは……あいつが美尋のこと襲ってないっていう証拠が必要だな……」
「だけど、証拠なんてあるかな?」
「相当厳しいな」
不安になってそう聞き返すと、ケント君は渋い表情を浮かべた。
流星が美尋ちゃんを襲っていないっていう証拠を見つけるのは難しいだろう。
目撃者がいるかどうかも定かじゃない。
保健室のベッドはカーテンで仕切られているし、隣のベッドの様子は分からない。
「……美尋の弱みでも握れればなぁ……」
ケント君は悔しそうに唇を噛んだ。