不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「そういえば、流星と神崎君って前からの友達だったの?」
俺の機嫌を伺うようにそう問いかける花音。
俺は小さく首を横に振った。
本当は今、ヒロヤの話はしたくない。
花音がアイツの名前を口に出すだけで、無性にイライラする。
クソっ。今日の俺はどうかしてる。
「アイツとは前にバイト先が一緒だっただけ」
「そうなんだ!!何のバイトしてたの?」
「ガソスタ」
「ガソリンスタンドでバイトしてる流星、見てみたかったな~。カッコいいんだろうなぁ」
俺の気持ちを知ってか知らずか、花音はニコリと笑い掛ける。
その無邪気な笑みに、自分自身が情けなくなる。