不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
今の俺は、信じられないくらいバカで幼稚だ。
ヒロヤが転校してきたことも、ヒロヤが花音を「可愛い」と言ったのも。
花音は何も悪くない。
それなのに、一人でイライラして花音に当たるのは八つ当たり以外の何物でもない。
ハァと息を吐いて気持ちを落ち着かせると、俺はこう切り出した。
「花音、こないだ言ってただろ?駅前のアイス屋いきたいって」
「言ったけど、それがどうかした?」
「今から行くぞ。何でも好きな物食え」
「えっ!?一緒に来てくれるの!?」
「あぁ」
「本当に!?やったぁ!!」
キャッキャと喜ぶ花音の手を引きながら、アイス屋を目指す。
でも、俺はすぐにそれを後悔することとなった。