不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「モモちゃんって何年生なの?」
「4年生!!」
「4年生かぁ~!!もう好きな男の子とかいるの?」
「ふふっ。恥ずかしいから内緒!!」
花音とヒロヤの妹はいつの間にか打ち解けていて。
二人は本当の姉妹のように楽しそうにしゃべり続ける。
花音が食い終わり次第、すぐに店を出ようと思って今の今まで耐えていたのに。
このままじゃ、永遠にこの店から出られそうにない。
俺は小さくため息をつくと、ヒロヤに視線を移した。
「……――おっ。このアイスマジうまい!!流星も食えばいいのに」
「俺はいらない」
「せっかく来たのに、何も食わないんじゃもったいないじゃん」
一心不乱にアイスを口に運ぶヒロヤ。
隣の席に座っている女がそんなヒロヤを見て、クスクスと笑う。
とてもさっきまで『ジロジロ見られてすっげぇ居づらい』と言っていた奴とは思えない。