不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「えっ!?あっ、ううん、大丈夫だよ!!神崎君のもらうなんて悪いし」
「全然悪くないから!」
「で、でも……これじゃ間接キスになっちゃうし……」
困った表情を浮かべながら、花音はブンブンと首を横に振る。
「あぁ、大丈夫。俺、そういうの気にしないから」
「えっと……、そうじゃなくて……、あたしは流星と付き合ってて、それで……――」
なかなか諦めようとしないヒロヤに花音は俺に目で助けを求めてくる。
でも、俺はあえてそれを無視した。
俺が「やめろ」と言えば、ヒロヤは簡単に引き下がるだろう。
最強にマイペースなヒロヤに悪いという気持ちはきっと、これぽっちもない。
良かれと思ってやっているんだろう。