不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
もし、花音が本当に嫌ならばハッキリ「嫌だ」と言えばいいだけの話だ。
あいまいにするから、ヒロヤも気付かないんだ。
花音が一発ガツンと言えば、ヒロヤも分かるだろう。
「ほら、あーんして?ねっ?」
「でも、神崎君……あたし……――」
「いいから。じゃあ、目つぶって口開けて?」
「えっ?あっ……うん?」
すると、花音はヒロヤの言うとおりに目をつぶりわずかに口を開けた。
「……――ほら、美味しいでしょ?」
ヒロヤがそう言った時、花音はスプーンをくわえていて。
「えっ?な、なんで……?」
目を白黒させて驚いている花音。
何でそんなに簡単に騙されてんだよ。
つーか、何で素直にヒロヤの言うこと聞いて口開けてんだよ。