不良彼氏と胸キュン恋愛【完】

「その瞳、誘ってんの?」


花音の頬に手を当ててクスッと笑うと、花音は目をパチクリさせて驚いている。


「もし誘ってんならその誘い、乗ってやるよ」


「……――ッ!!」


花音はさっきよりももっと顔を真っ赤にすると、おもむろに俺の首にギュッと腕を回した。


俺の体にしがみついたままの花音。



「どうした?」


そう尋ねると、花音は俺の胸に顔を埋めたまま声を震わせた。


「……――ズルイよ」


「ズルイ?」


「だって、流星……カッコいいんだもん!!」


「ハァ?」


「あたしね、流星と一緒にいると心臓がおかしくなっちゃいそうになるの」


心臓がおかしくなりそう?


そんなの花音だけじゃない。


俺だって、お前と一緒にいる間中いつもおかしくなりそうになっている。
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