不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
不器用なプレゼント
ヒロヤが転校してきて3カ月が経った。
持ち前の社交性を生かして、すぐにクラスメイト達と打ち解けたヒロヤ。
つい最近転校してきたとは思えないくらい、クラスに馴染んでいる。
もちろん、花音とも。
「ねぇ、花音ちゃん。流星と付き合ったキッカケって何?」
「えっと……どこから話せばいいんだろ。キッカケは流星があたしの携帯を拾ってくれて、それで……。あっ!でも、もっと前から流星のことが好きだったんだけど……」
「花音ちゃんは流星のどんなところが好きなの?」
「ん~……。どこがって聞かれても答えるのが難しいなぁ」
「全部好きとか言わないよね?」
「……フフッ。全部……好き」
「マジか~!!つーか、顔真っ赤だし。花音ちゃん、可愛いなぁ」
花音の頭を撫でながら、満面の笑みを浮かべるヒロヤ。
ったく。花音に触りすぎなんだよ。
俺はそんな二人の様子を、頬杖をつきながら見つめた。