好き、は言わない。
「苺ちゃん、自販機にジュース買いに行こ」
突然先輩が言う。
見るとみんなジュースを飲み終わってしまっていて誰かが買いに行かなければ行けない状況。
こんなときに進んで買いに行くなんて偉すぎ。
「行きましょうか」
しょうがない、そんな気分だった私は忘れていた。
これが、告白の最後のチャンスだったことを。
自販機に行くと見慣れたジュースの数々。
「これにしよ」
先輩が手に取ったのはメロンソーダ。
いつも飲んでたやつだ。
「いつも飲んでて飽きないんですか?
それ、美味しいですけどそんなに飲んでたらあきますよ」
「飽きるけどね、それは」
「・・・。じゃあ何で毎日買ってるんですか?」