浮気な彼
雪乃side
「ひっ......うっ.......くっ.....」
声を押し殺し泣いて
部屋に閉じこもっている私
鼻の啜り声だけが静かな部屋に響く
心身が苦しい、痛々しいほどの悲鳴を上げている
もうどうしていいのかわからない
何を目標に何を幸せだと感じて生きていけばいいのか
わからない
どうして?
どうして?
わからない?
ううん、分かってる
本当は
でも今の私では何もできない
こんなボロボロな私じゃ.........
そーえば.......
久しぶりに呼んだな.........?
あの人の名前.........っ、
『菊野くん』
あの時は無意識だった
とても..........あの人を求めていたんだ