浮気な彼




亜樹は私の頭を撫でて

『大丈夫。雪乃なら大丈夫だから』


と言ってくれた...........



美優は私の為に涙を流してくれた

『雪乃なんで一人で抱え込むの?友達でしょ?親友でしょ?もっと頼って??悲しいのは皆で分けよう?』

泣きながら必死に私への思いをぶつけてくれた



「ありっ..がとうっ.........ひっく.......ふえ....」

「雪乃ってこんなに泣き虫だったけ、」

「泣き虫じゃないっ、亜樹のばぁーかっ.....!!」

乱暴に目元を拭う

「泣きながら言われても.............ね?」

それでも涙は止まらなかった

「雪乃.......!.......これは亜樹なりの優しさなんだよ?」

「え.........?」






「本当は一番亜樹が怒ってたんだからね?一番雪乃の事大切に思ってくれてる人なんだよ?」

「っ........~~美優!!余計なこと言わない!!」


「亜樹っ..........ありがとぉ.......」

「また泣く、もう泣かないでよ.........もらい泣き........しちゃうでしょ?」

困った様に笑みを浮かべた亜樹の目尻には涙が溜まっていて

「美優も、亜樹も泣いてる........」

私の為、に



「「言ったでしょ?悲しいことは皆で分けるって」」



「うん、そうだね........ありがとっ!!」




ねぇ

私の為に泣いてくれる子が2人も居るんだよ?

幸せだよ、

この幸せも好きだけど

貴方の隣に居るときの幸せが私には必要なんだよ?

< 30 / 113 >

この作品をシェア

pagetop