浮気な彼
「....私ね、.....初めて、告白をしたとき、駄目もとでもいいから........告白したかったの.........」
「なんで?」
「.....今まで告白とかした事ないし、そもそも恋に興味無かった.......でも、でもね初めて高校生になって..........好きな人ができたの」
照れ臭そうにはにかむ雪乃
その笑顔が凄く愛おしいと思った
「.....その人はね凄く....っ、.......格好良くてクラスでもいつも真ん中に居る存在なんだ、それで皆からの人望も厚くてね、思ったのこの人って優しい人なんだなぁって」
懐かしむ様な目で、愛おしそうな目で話す
雪乃をそこまで夢中にさせた人は、一体誰なんだろう
「........ああ、」
「最初は優しい人なんだ、としか思ってなかった、だけど気づいたらいつも目でその人を追っていて.......その人を見る度に胸がきゅうってなるの.....でも、それが何か分からなくって亜樹に相談したの.......そしたら恋だって言われたんだ.......」
私の初恋。と付け足す
「その人はね........?」
緩く首を傾げ俺をじっと見詰める
不覚にもドキッとした
何俺乙女みたいにときめいてんだろ
雪乃の瞳はさっきと打って変わって
好きになれたのを誇らしげに思ってる様な
そんな瞳だったから、
「.......誰、なんだ?」
俺は雪乃が中々言わないから
我慢できずに聞いた
そうすると雪乃は
にっこりと微笑んで、
言ったんだ