浮気な彼


雪乃はポツポツ喋りだした



「菊野君が初めて浮気した時、.....本当はなんで!?って聞きたかったけど、ふられるのが怖くって何も言えなかった..........だからいつも通りに一緒に帰ったんだ.....わかってた、言わないと解決できないことくらい........わかってた....!........でも、浮気されても一緒に居たいって思って....っ」



雪乃の頬には涙が伝う

その様子を俺はただ、じっと見ていたんだ

何もできないまま

 

「.......初めてデートに誘われた時........凄く嬉しくって、約束の日が楽しみで仕方がなかった.......でも断られて、.......その日は一日中泣き明かした.......オシャレしようと努力して.......亜樹にメメイクも教えてもらって、.......!......頑張ったのに.......っ、でも何も言えなかった怖かったから何にも言わなかった、私が臆病だから...........」



その時思った

雪乃はとてもデートを楽しみにしてくれたんだって

俺も本当は行きたかった




でも、妬いて欲しいそんな醜い気持ちの方が勝った


物凄くくだらないと思った、自分自身が

 












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