浮気な彼
「雪乃のお母さん!お父さん!」
亜樹ちゃんがそう呼ぶ
この人達が...........?
雪乃のお母さんとお父さん
............俺の所為で...........
俺は勢いよく立ち上がり雪乃の手を解き
雪乃のお母さん達に頭を下げてこう言った
「すいません.................っ.....俺の所為で........!!」
「貴方は.....?」
雪乃のお母さんが聞いてきた
「俺は雪乃さんとお付き合いさせて頂いています.........菊野蓮です」
「君が.......雪乃の?」
雪乃のお父さんが険しい表情で聞き返してくる
それを抑えて雪乃のお母さんが言う
「..........雪乃は?」
「雪乃、命に別状はないってでも事故当時の記憶と蓮くんの事忘れてるんだ」
「...........っ!.......記憶を?」
雪乃のお母さんは悲しそうな顔をした
ちくりと、痛みが胸を刺す
「それで、雪乃は君の事を覚えてないんだね?」
「..........はい」
そう言った後目線を雪乃の方に移して
雪乃のお父さんは一瞬目元を細めた
「.......菊野くん、だったかな?自分の服の裾を見てごらん」
そう言って雪乃のお父さんは俺の服の下らへんを指差した