浮気な彼
「菊野くん、菊野くん?」
..............雪乃。
なんでこんなとこにいんだ?
俺の手を握っている、これは?
夢?.........夢か?
なんでそんな顔してんだ?
なんでそんな心配そうな顔してんだ?
雪乃、雪乃
夢ならっ........夢だけでも
「.......え........?........ちょっと...!?....菊野くんっ」
ぎゅうっと俺は雪乃を抱き締めた
温けえ....っ........
雪乃、ずっと一緒に居ような??
「菊野くんっ........菊野くんってば.......っ!」
雪乃が俺の胸を叩く
そこで俺は目覚めた
「..........雪乃っ?」
「菊野くん.........どうしたの?.........怖い夢でも見てた....?」
「え.........っ、ごめん雪乃?!」
俺は雪乃を抱き締めていたことに
ばっと体を離した
「いいよ、......?........大丈夫だからっ........」
「ごめん..........懐かしい夢を見て、さ..........つい、ね」
苦笑いを浮かべた
「........そっか.........帰らないの?........もう放課後だよ?」
「..........もうそんな時間か、帰ろっか.........」
複雑そうな雪乃。
悪いこと、したなあ........。
「うん.........、」