浮気な彼
すれ違い
「はぁ..........。」
溜息が零れる
と、2人が声を掛ける
「「..........雪乃?.....大丈夫?」」
心配した様子で。
「大丈夫じゃない.....かな.....でも平気だよ......」
無理矢理笑顔を作ってみせる
「何があったの??」
それでも、心配の色で私を見る
さっきからずっと、こんな調子で。
亜樹も美優も心配してくれる
「.........雪乃??.........私じゃ役に立たない............?」
しょんぼりとした声が聞こえて思わず見る
「!?...........そ、んな訳無いよ!?.....」
慌ててフォローする、
寂しげな声の正体は美優だけどこれがまた、厄介なのである
涙目+上目遣い、この技は最強
これは男なら誰でも落ちる
でも当の本人は気づいてない
何の気なしにその技を使う美優
「はぁ..............この技どうにかなんないかな......」
溜息が零れてしまうのは言うまでも無いか。
すると、美優は
「へ..........?........何が?何の話........?」
きょとんとした表情で私を見つめる
「.........美優は知らなくていいよ」
亜樹がそう口を挟んだ
「もうっ!なんなの!?教えてよ?!」
「「秘密」」
亜樹と私は口を揃えた
「けちんぼさんめ.........」
むすっとした美優は頬を膨らませていた
美優が、私の心配をしてくれてるのは、わかってる、
わかってるけど、
「ありがと..........美優、でも一人で頑張るから!」
こう言わなきゃ。
美優に私は笑って見せた
私が微笑むと美優も同じ様に笑い
「頑張ってね..........!.......雪乃!!応援してるから!!」
そう言ってくれた
「そうよ?私達が応援するから」
"任せなさい"と言う様に亜樹が続けた
「.......~っ..........ありがとっ.........!」
思わず、泣きそうになった事は秘密。