銀河の流星
「ううん」

両手で優しく仔狐を抱き締め、星乃は首を横に振った。

…流星は最後に、この惑星に『希望』を降り注がせた。

諦めない意思というものを降り注がせた。

どんな困難や絶望からも立ち上がれる強さを降り注がせた。

この惑星の人々は、流星の『力』を借りて、この苦難からも復興するだろう。

人間は必ず立ち上がる。

そして流星の力を借りて立ち上がった後は、その『力』を彼に返すのだ。

その『力』を返せば、また流星は天狐に戻れるかもしれない。

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