銀河の流星

「地震な…」

軽く腕を組み、流星は遠くを見つめるような目をする。

…星乃は知らない。

彼の尻から、人間には不可視の四本の『尾』が伸びている事を。

星乃は知らない。

その四本の尾の先端が、今も岩盤を抉り、深く深く地中へと伸び続けている事を。

星乃は知らない。

流星が千年以上生き続けた『天狐』なる狐霊である事を。

今の時代から遡ると遥か太古…平安の世の人間との醜い争いから嫌気が差し、流星はこの惑星ソラリスに居を移した。

それなのに時が過ぎた今、またもその人間と同じ宇宙（そら）の下、生きる事になるとは…。