銀河の流星
街中を歩きながら、星乃は次の探索の際に必要なものを購入していく。

星乃にとって街は休息と同時に物資補給の為の場所である。

備えあれば憂いなし。

十分な下準備をしてこそ、探索の際に大きな成果を得られるのだ。

自然を嘗めてはいけない。

準備を怠り、心構えの出来ていないまま未開の地に立ち入れば、自然はいとも容易くその者に対して牙を剥き、命を奪ってしまう。

そう、例えばあの絶壁で出会った流星のような軽装では…。

歩きながら、星乃は考えを巡らせる。

彼は何であんな所で暮らしているんだろう。

人付き合いが煩わしいと言っていた。

それにしたって、もっと住み良い場所なんて幾らでもあるだろうに、どうしてあんな岩場ばかりの場所に…。

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