銀河の流星
そんな星乃の物思いに合わせたように。

「切り立ったあの大地は、ソラリス創世の際の姿…」

いつの間にか隣に立っていた少女が、穏やかな声で呟いた。

背が低く、青い瞳に白髪の長い髪。

どこかの国の民族衣装のような、白一色の衣服を身に纏っている。

純真無垢という表現がしっくり来るような、優しい微笑みを湛えた少女だ。

年齢も星乃よりは下と思われる。

「限りなくソラリスの『命』に程近い…あそこはそんな場所なのですの」

そんな事を言って、少女は星乃の顔を見る。

「は、はぁ…」

どこかの宗教の勧誘か何かだろうか。

出で立ちからしてそんな感じだし。

しかし、この子は何故星乃の考えている事がわかったのだろう。

訝しげな顔をする星乃に。

「名乗りもせずに不躾でしたね」

衣装のスカートの両端をチョイと摘んで。

「ポーラ・シャインスターと申しますの。以後お見知り置きを」

どこかのお姫様のように、彼女は恭しくお辞儀した。

< 27 / 121 >

この作品をシェア

pagetop