銀河の流星
「星の声かぁ」

星乃はティーカップを置いて頬杖をつく。

「ちなみにポーラには今も声が聞こえるの?」

「いえ…聞きたい時にいつでも聞けるという訳ではありませんの…私の意思に関係なく、突然星の声が聞こえてくる感じですの…」

目を閉じ、両手を胸に当て、ポーラは静かに言う。

その姿がどこか神秘的で、からかい半分で話を聞いていた星乃も少し神妙な面持ちになる。

「で…星は何て言っているの?」

「……」

ポーラは目を開く。

「『痛い』と」

「痛い?」

「はい」

真剣な表情でポーラは頷いた。

「傷つける者がいるそうです。ソラリスを深く深く…体内奥深くまで傷つける者がいる…その痛みに耐え切れず、ソラリスは身じろぎしてしまう…それがあの地震なのだそうですの…」

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