銀河の流星
楽しい時間というのは経過するのも早いものだ。

ソラリスにも夜はやってくる。

とはいえ太陽の影響を受けないこの惑星は、いつまで経っても明るいままなのだが。

流石に遊び疲れたポーラは流星の背中に背負われて安らかな寝息を立てている。

「どうする、星乃も一旦帰って休むか?」

星乃を気遣う流星。

「でも…流星はどこで休むの?」

「なぁに、俺は元々が狐だ。適当な場所で仮眠でもとる」

その代わりとばかりに、眠りこけているポーラを星乃に預ける。

「なら私の所に来れば、寝床くらいは…」

「そうはいかんだろう」

星乃の申し出を、流星は丁重に断った。

「俺達はまだ『親しき友の間柄』なのだろう?一つ屋根の下はちと早かろう」

星乃の事を嫁呼ばわりしたかと思えば、こんな所で妙に紳士的だったりする。

流星のそんな実直な所に、星乃はますます惹かれていた。

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