銀河の流星
『食らい尽くす』という言葉。

そしてこのソラリスの惨状。

何か不吉なものを感じずにはいられない。

「誰の声なの?それ…」

高台に上がりながらポーラに問いかける星乃。

「わかりませんの…現状では声が聞こえてくるだけで…」

困惑した表情でポーラが答える。

そんな彼らを翻弄するように、再び大地が鳴動し始めた。

余震。

先程の激震に比べれば然程でもないが、走っている途中で足をとられるほどの規模の地震である。

思わず立ち止まり、余震をやり過ごす為に身を低くする。

そんな彼らの中で。

「ほ、星乃さん…流星さん…」

ポーラだけが『それ』に気づいた。

「『あれ』…何ですか…!」

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