君と築く明日
「帰りたいとは思わないの?」
レオンはやはり悲しげに、何処か自分に言い聞かせているように尋ねる
「思いません。けれど僕は帰らなければならない」
羅流は無表情に答える
「帰り方を教えて下さい」
「帰れないよ…」
羅流は黙る
「此処はお前の世界とは違う言わば異世界。異世界への生き方も帰り方も誰も知らない」
「そんな…」
「一つだけ方法がある」
「…どんな方法ですか?」
「次の街についたら教えるよ。早く行かないとあいつらが来るからね…」
「…わかりました」
羅流の言葉が終わり
レオンは呟く
「…………Ohhappinesstogoddess.」
その声はエンジンの音にかき消された