隣の魔術師
「キャハハっ」

「…。」

教室に甲高い笑い声がひびく。

おれはパックのお茶を無言でいきおいよく飲み干す。

「あの案だしたのさ、お前だよな?」

俺はあいつをにらむ。

目の前で、ん?ばれたぁ?って顔してる奴。

鈴村悠。

俺の幼馴染。

「”これで頭冷えるんじゃないんですかぁ?晴斗君も?”みたいなこといったんだろどうせ…」


悠が言った光景を思い浮かべて真似してやった。

「まあまあ、ぶっつけにしては本当に良いできでしたよ~」

俺を馬鹿にするように肩をばしばし叩く。

ムカつく…。

「うるさい…まぁ…分かってたけどさ…。」

俺が机に伏せながらボソっと言ってみると目を丸くされた。

「分かってた…ってまじで!?」


驚きを見せたあと、悠も俺の机の横にしゃがんだ。

伏せている机からのそりと顔を少しのぞかせると、悠と目があった。

「お前…まさかまた?」

悠の発言にこくりとうなずいた。

「そうだよ。見えたんだ。」


俺は、未来が見えるようになった。








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