あなたとなら



「ちょっと具合悪くてさ…」



あたしは嘘をついた。



「熱でもあるのか?」



そう言って、和哉があたしのおでこに手をのせた。


ズキッ..


あたしの胸はさらに痛んだ。


和哉の隣では、ママも心配そうにあたしを見つめる。



「大丈夫だからっ」


「だめだ。今日は学校休め。」


和哉がそう言った。

大袈裟だよ…。



「大丈夫だよーっ」



結局、押しに押されて、強制的に休まされた。




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