ボクらのツバサ
その日の夜―
携帯が鳴り画面を見ると、浅月からのメールだった。
『夜遅くにごめんね… 最近、拓真の様子がおかしかったから… 何かあった?…私、何か悪いことしたなら、拓真に謝りたいんだけど…』
「……………」
俺はしばらく、彼女からのメールを眺めながら考えていた…
(……やっぱ、このままじゃマズイよな……)
……例えば、このまま逃げ続ける事は簡単だ。
これからも昼は、学食に行けばいい事だし……
でも、だからって、このまま浅月から逃げていたら、多分俺は、卒業するまでずっと避け続けるだろう…