ボクらのツバサ
ため息を付きながら、俺は軽く西崎の頭を叩く。
「笹野ー!これ以上バカになったら、どーすんだよ!」
「大丈夫だろ!それ以上、バカにはならねぇーって」
俺が、からかうように言うと、西崎のヤツが頬を膨らませ俺を睨んでくる。
「ほら、悠!教室戻って直すの手伝いなさい!」
高谷が西崎の腕を掴み立ち上がらせようとした時…
「沙耶ーー」
俺達がそんなやり取りしていると、教室から1人の女子が姿を現した。
聞き覚えのある声―
教室から姿を現した声の主は、浅月だった。
「沙耶ー!真嶋さん達が呼んでるよー!」