ボクらのツバサ
でも俺は興味がなかったし
それに、浅月の事が好きなのに、他の女子とは踊りたくなかった……
(…浅月は、この噂、知ってんのかなぁー……)
ぼんやりとそんな事を考えていたら、急に後ろから声をかけられた。
「おい拓真…、そこ違ってるぞ」
振り向けば、陵が小道具を持って、俺の後ろに立っていた。
「えっ?」
俺が、作業しているヤツを見ると確かに違っていた…
「ボーッとしてないで、しっかりやれよ!時間ないんだからな」
「了ー解ー!」
と、俺が返事をすると、苦笑いしながら、自分の作業に戻る陵。