ボクらのツバサ
駐輪場に向かう途中―
2組の教室から、まだ明かりが付いている事に気付いた
(…まだ浅月逹、作業をやってんのか?)
俺がそんな事を思っていると、隣で陵が話しかけてきた。
「あれ?まだ2組、やってるんだな…」
「…みたいだな」
陵の言葉に俺が軽く相づちを打つ。
「この前、西崎のヤツがふざけてたら、衣装やら色々壊したみたいで、高谷に怒られてたよ!」
この前の出来事を思いだし思わず笑い出す俺。
そんな俺に「西崎らしいな」なんて笑いながら校門を出て学校を後にした。
それから「じゃあ明日、楽しもうなー」などと言いながら、陵と別れた。
(最後の三岬祭…、いい思い出が作れるといいな…)