ボクらのツバサ
「なぁー、拓真は結局、後夜祭、誰かと踊んのー?」
隣に座っていた川辺にいきなり質問をされて、思わず飲んでいたジュースを吹き出す。
「ぶほっ……げほげほっ…」
「わりぃー、大丈夫か?」
むせる俺の背中を擦りながら謝る川辺。
「いや、平気…」
少し深呼吸をして落ち着かた。
「…別に、誰とも踊らねぇーけど…」
「えっ!マジで!?」
(…なぜ、そんなに驚く…)
驚く川辺に、俺が少し不機嫌そうに答える。
「そーゆー川辺はどうなんだよ?」
逆に俺が質問をすると、川辺は少し勝ち誇ったような表情を見せる。